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「週刊正論」

安倍首相が4選しても遠く及ばぬ共産党の長期体制

発売されたばかりの福冨健一氏の『日本共産党の正体』(新潮新書)が実に面白い。著者は自民党政務調査会部長代理などを歴任した学者肌の保守政党人で、その長年に及ぶ丹念な研究をもとに、共産党の実相を分かりやすく紹介している。書見して改めて驚かされたのは、共産党を率いたリーダーたちの任期の長さだ。

徳田球一:書記長(1945年~53年)
野坂参三:第一書記(1955年~58年)
宮本顕治:書記長(1958年~70年)、議長(70年~97年
不破哲三:委員長(1982年~87年)
村上 弘:委員長(1987年~89年)
不破哲三:委員長(1989年~2000年)、議長(2000年~06年)
志位和夫:委員長(2000年~)

志位氏はなんと、20年近く今の地位にある。同書によると、自民党が党則で総裁任期を「3期9年」と定めているのに対し、共産党は党首の任期について特に明記していない。この点、福冨氏は「党首である委員長は、自民党のような総裁選挙でなく、中央委員会で選出としか書いていません。委員長と議長のどちらが上位なのかも分かりません」「中国共産党も習近平体制に任期がなく、外部から見れば独裁体制に見えます」と書く。

ちなみに、この本を読めば、宮本氏、不破氏、志位氏の全員が東大卒で、党首は意外に〝エリート揃い〟であることも分かる。

さて、安倍晋三首相は2月28日の衆院予算委員会で、立憲民主党会派の大串博志氏から自民党総裁連続4選の可能性について問われ、「自民党のことは、自民党でしっかりと議論していく」と答弁、否定はしなかった。早速、ネット上では「反安倍」と思しき人々から「こんな自浄作用もない自民党内では、すでに独裁が確立しているのかもしれない」「おいおい大嘘つきペテン師よ4期もやりたいのか!恥を知れ!」などと批判が相次いでいるが、共産党に比べたら「4期12年」なんてまだまだ甘い。上には上がいるのだ。

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著者略歴

  1. 内藤慎二

    2001年、産経新聞に入社。政治部で首相官邸、与党、野党、憲法などを担当。16年から正論調査室で月刊誌『正論』の編集担当。現在は政治部野党キャップ

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