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潮匤人の「時評書評〝新潮〟流」

潮 匡人氏 「防衛女子大学校」

多くの議論を呼んだ東京医科大の不正入試問題について、山本佳奈(医師)が先日、産経新聞の総合オピニオンサイト「iRONNA」に寄稿した→「医学界に蔓延する女性差別、現役女医が明かした「男社会」の現実」。

8月24日付「産経新聞」朝刊の「iRONNA発」欄で、ご覧になられた方も少なくなかろう。

本件に関する「識者コメント」の類の中では(8月25日時点で)最も優れた論評と考える。

彼女は「女子受験生を一律減点し、恣意的に合格者数を抑制していたことは、女子差別であるとしか言いようがない」と批判しつつ、以下の実態が「今回の問題の本質」と訴えた。

≪医学部の入学試験は、単なる大学入試ではない。大学医局への就職試験という側面もある。

大学経営者にとっては、卒業後医師として自らが経営する大学病院や系列病院で働いてくれる人を選ぶ「採用試験」でもある。

だから、出産や子育てを理由に辞めてしまう、あるいは男性に比べて戦力にならない女性医師はいらない、ということになる≫

そうした「男社会」の現実を無視(黙認)しながら「女性差別」「男女平等」云々と叫んでも問題は解決しない。

この点で「就職試験という側面もある」どころか「採用試験」そのものとさえ言えるのが防衛医科大学校だ。

その「医学科学生とは将来、医師である幹部自衛官となる者を養成する制度」であり(防衛省)、「学生」という名の防衛省職員(特別職国家公務員)でもある。

その防衛医科大学校が、「週刊朝日」(2018年8月31日号)の記事「医学部“女子だけ狭き門”ランキング」で、1位の東京医科大、聖マリアンナ医科大、日本大、北海道大に続き、5位にランクされている。

記事は「多くの大学が男女の合格倍率に差があっても、問題ないとする。

試験は公正・公平で、結果的に差が開いているだけだという。

本当にそう言い切れるのか。

(平成30年9月5日)

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