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「週刊正論」

「いまの韓国政府に希望なし」朝鮮人戦時労働者で真実を語り、襲撃受けた韓国人専門家

7月上旬の国連人権理事会で、朝鮮人戦時労働者は強制連行され、奴隷的労働を強いられたとする主張を「歴史の歪曲」などと演説した韓国の落星台(ナクソンデ)経済研究所の研究員、李宇衍(イ・ウヨン)氏が8月6日、国会内で開かれた国連訪問の報告会に出席した。対日感情が悪化する韓国で暮らしながらも「反日」に与しない李氏は、7月29日にソウル市内の事務所で男3人の襲撃を受け、顔に唾を吐きかけられる事態に遭遇したばかり。李氏は月刊正論の取材に「想定していたことだ」などと述べ、暴力などの脅しや圧力に屈せず、事実を発信していく姿勢を明確にした。

李氏は、国連報告会でのあいさつで、韓国に対して日本政府がモノを言う姿勢になったとして、「これが両国にとって良いきっかけになると思っている。長期的にみて韓国は多くのものを失うでしょう。日本が失うものは小さいでしょう」と述べた。

李氏は、人権理事会で「多くの朝鮮人たちは自らの意思で日本に渡った」「給料はすべての労働者に対して、日本人も朝鮮人も関係なく公平に支払われていた」などと証言した。李氏は「慰安婦の真実国民運動」の後継団体である、「国際歴史論戦研究所(iRICH)」のメンバーとジュネーブを訪問し、国連施設内で開かれた「日本における戦時朝鮮人労働者に何が起こったのか―軍艦島の真実」に関するシンポジウムでも登壇した。

ところが、李氏がジュネーブから帰国した後の29日、70代の男1人と30代とみられる男2人が、落星台経済研究所を訪れ、「売国奴野郎」「親日野郎」などと叫びながら、入り口のガラスドアを蹴って侵入し、対応した李氏に唾を吐いたという。

李氏の人権理事会での演説内容などは月刊正論9月号「歴史戦② 軍艦島をめぐる嘘 旧島民の声 聞かない異常」で詳しく報じている。


◇「反日」に疑問持つ韓国人が増えてきた

6日の国会内の報告会での李氏のあいさつは次の通り。

私がジュネーブに行った理由は、去年の10月30日、韓国の最高裁で判決が下された朝鮮人の戦時労務動員に関する韓国人の理解が間違っていたからです。韓国人は植民地時代に動員されていた労働者たちが奴隷のようにこき使われたと思っています。それが学会の定説であり、国民の常識でありました。だからこそ去年の10月30日の最高裁判決が出たのです。私はそれがまったく事実無根であり、これは朝鮮総連を代表するような人々や日本人による歴史の歪曲であることを知りました。

まず、強制連行はありませんでした。1939年9月から44年9月まで、朝鮮人の自発的意思がなければ日本に渡ることはできませんでした。(朝鮮人には)1944年9月から徴用が実施されましたが、強制的なものはありませんでした。法的な手続きを行ったわけです。しかし、韓国人は寝ている人を強制的に連れて行ったとか、働いている人を強制的に連れて行って奴隷のようにこき使ったと思っています。それは事実ではありません。

2つ目は、奴隷のような労働ではありませんでした。賃金は正常に支給されました。日常生活はとても自由でした。日曜日、休日になると外に出てお酒を飲むこともできました。朝鮮人のための朝鮮の女性による慰安所もありました。それを特別慰安所と呼びます。そこに頻繁に行っていた人はお金を貯めることはできませんでした。賭博に走った人も貯金できませんでした。女と酒におぼれてお金に困っていた人もいました。逆に堅実にお金を貯めた人たちは、借金を返したり、農地を買ったりすることができました。これは彼らが自由であったことを証明しています。また、賃金が正常に支給されていたことを証明しています。よって奴隷のような労働であったとはいえません。

強制的な徴用でもなかったし、奴隷のような働きをしたわけでもなかったので、彼らは一般的な労働者と同じような身分でした。日本に来ている外国人労働者よりも待遇がよかったのです。差別は少なかった。それは戦争のためでした。日本人は戦争に勝つために差別を禁止しました。私はこのようなことを知らせるためにジュネーブに行きました。このような理由で私は、端島島民の会が戦時中にそこでともに居住していた朝鮮人労働者との生活の実態を知らせるために展開している今の運動、歴史の歪曲を修正するための運動を強く支持しています。私が所属している「慰安婦と労務動員労働者銅像設置に反対する会」と「反日民族主義に反対する会」は、みなさんと連帯して正しい歴史を回復するために活動していきたいと思っています。それが韓日関係を回復し、両国の友好関係を発展させることに大きく寄与すると信じています。

いまの状況は、私の友人たちとジュネーブに行ったときよりもひどく悪くなっています。1965年の国交正常化以来、いまのように日韓関係が悪くなったことはありません。いま韓国にある日本に対する敵愾心はみなさんの想像を超えていると思います。これは一時的な現象ではありません。韓国人の心の奥底には反日があります。これはいつでも噴き出してくる可能性があるのです。いまの政府は最も反日的な政府です。この機会にその気持ちがあふれだしたのです。

また、日本では新しい態度を表明する内閣が登場しました。今まで、韓国が歴史問題について反論した時、日本政府は後退し、反論することをまったくしてきませんでした。消極的で受動的な態度でした。事なかれ主義でした。しかし、いまの内閣は違います。韓国の態度や歴史問題について(の対応は)とても積極的で能動的です。こんな内閣は初めてです。だからこそ、いまのような事態になったのです。

私はこれが両国にとってよいきっかけになると思っています。長期的にみて韓国は多くのものを失うでしょう。日本が失うものは小さいでしょう。これに関して韓国の事情を申し上げます。悪い点と良い点について話します。まずは悪い点。

いまの(韓国の)政府には希望がありません。しかし、その政府を退治する勢力もみつかりません。唯一頼れるのは国民の力です。合理的な理性を持った日本の方たちとの連帯を望んでいます。次は良い知らせについてお話します。

韓国の政治家がもっとも費用をかけずに、高い支持を得る方法は反日です。それは反日についてすべての国民が信じているからです。しかし、いまは韓国政府の反日について疑問を持っている人が増えてきています。私が主張したように強制労働はなかった、そのような主張はなかったことに同意する人が増えています。それは国交正常化以来、初めてのことです。慰安婦の強制連行もなかったと主張しています。彼女たちは戦争の場に行った、性的な労働者だったと考えています。彼女たちは性奴隷ではなく、主体的な労働者でした。このような主張に同意する人が増えています。韓国の歴史で初めてです。

もう一つの根拠は、私を含めた6人の筆者が書いた「反日種族主義」という本です。その中には徴用工に対する私の主張、慰安婦に関する李栄薫(イ・ヨンフン)先生の主張が含まれています。約4週間で3万部が売れました。現在、ベストセラーになっています。現在、4位ですが、1~3位は旅行に関する本です。

また、われわれは行動を開始しました。私は「反日民族主義に反対する会」の会長です。「慰安婦と労務労働者の銅像設置に反対する会」の代表です。われわれは釜山の日本総領事館の労務労働者の銅像を設置することに反対する集会を開いてきました。6月にはソウルの中心地で反対集会を行いました。その費用は支援金で賄われました。残念ながら、8月13日、大田でまた銅像が設置されるということです。われわれはその反対側で反対集会を行います。その後は韓国の合理的な市民と力をあわせて慰安婦と労働者の銅像を撤去する集会を行いたいと思っています。

このようなことをお知らせできてうれしく思います。みなさんと連帯できることを望んでいます。ありがとうございました。

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著者略歴

  1. 田北真樹子

    月刊正論編集長

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