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韓国にあって日本の憲法にない条項とは 日本会議 田久保忠衛会長のあいさつ


【韓国にあって日本の憲法にない条項とは 日本会議 田久保忠衛会長のあいさつ】

 東京・九段北の靖国神社境内で15日、戦没者追悼中央国民集会(主催、英霊にこたえる会・日本会議)が開かれました。主催者代表あいさつで、月刊正論の巻頭コラム「激流世界を読む」を執筆している日本会議の田久保忠衛会長は、トランプ大統領が日米安保条約の片務性に言及したなかでおきたペルシャ湾情勢の緊迫化に際し、自衛隊を派遣すべきとの考えを強調しました。ただ、韓国の憲法では国軍の規定があるのとは対照的に、日本国憲法で自衛隊の規定はないとして、一日も早い憲法改正を訴えました。田久保氏のあいさつ要旨は以下の通りです。

◇「大転換期」

一言、英霊の前でご報告を申し上げたいと思います。
半世紀にわたって国際問題をやってまいりましたが、どうやら大転換期に遭遇したなと思います。理由は一つです。米国が変わったからだということです。ロシアも中国も朝鮮半島も変わりました。しかし、最大の変化は米国だと思います。トランプ大統領について日本ではさまざまな評価がありますが、1か月前にトランプ大統領は日本の防衛の大欠陥を一撃された。日米安保条約には片務性があるじゃないか。日本が攻撃されたとき、米国は第三次世界大戦を覚悟で戦う。しかし、日本は米国が攻撃されたとき、ソニーのテレビを見ているんだろうと言った。これは、トランプ大統領が変な人だから変なことを言ったで済まされるのか。長年防衛問題をやってまいりましたけれども、一大欠陥をトランプはえぐったんだろうと思います。
いまなぜ私が世界情勢が変わったかというと、トランプは急に出てきた一人の変わった人ではなくて、トランプを支持する人は依然として40数パーセントおり、支持率は変わっていないということを冷厳にみなければいけないと考えています。

◇日本政府はぐだぐだ

 トランプの言った条約の片務性は、すぐに日米安保条約をどうのこうのではないと思います。ただし、時を同じくして、ペルシャ湾で緊張が高まってきました。ペルシャ湾の緊張が高まったのはどういうことかというと、日本のタンカーが攻撃された、私は率直に申し上げますけれど、日本政府はぐだぐだぐだぐだしていると思う。どの国は賛成した、ほかの国は様子をみている、イランとの関係を悪化させてはいけない。日米関係が重要だ。自分の国のタンカーが攻撃されたときにそんなことを考えるやつはいるか。すぐに自衛のために立ち上がらないといけないんじゃないかと私は思う。(拍手)
自衛のために立ち上がる、どういうことかというと、こういうことです。いま日韓関係が悪くなっている。韓国はペルシャ湾で一役果たそうと決めたとき、韓国海軍はホルムズ海峡に行くわけですよ。自国のタンカーを守るんですね。そのとき韓国には憲法第5条というのがあって、韓国国軍は国を防衛するという神聖な仕事に携わることを使命とすると書いてある。憲法をバックにして、あの人たちは自衛のために仕事をするだろう。
日本の自衛隊はかわいそうじゃないですか。こういう地位を与えられていない。いまの自衛隊のポジション、存在を否定しようとする、(国会で)審議すら応じない代議士が大手を振って歩いているじゃないですか。これはみなさん、どういうことか。ペルシャ湾で日韓の海軍が存在したときにどういう恥をわれわれは被らないといけないのか。これを考えるべきじゃないか。

◇「日本はハンディキャップ国家」

日本はこういう危機に対して何をやってきたのか。東京工業大学の永井陽之助教授は戦後の日本が取ってきた軽武装・経済大国路線を「吉田ドクトリン」と名付けました。吉田茂元首相が言ったのではありませんが、政界、官界、財界、言論界とも是とした。金もうけに専心したんじゃないですか。その結果、いまのようなだらしのないことになった。
その後、外務省の高官、現役の外務次官が平山郁夫東京芸術大学教授との対談で「日本はハンディキャップ国家です」と言ったんです。ハンディがあるのである特別な仕事はできません。その分はお金を他の国よりも二倍、三倍払って勘弁してもらいましょうと。恥ずかしいと思いませんかみなさん。私は実に恥ずかしいと思う。
「吉田ドクトリン」「ハンディキャップ国家」と、この基本には何があるかというといまの日本国憲法があるんですよ。これを変えないと日本は次の新しい時代にサバイブできなくなるぎりぎりのところにきている。(拍手)ということを最後に強調します。

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著者略歴

  1. 有元隆志

    ありもと・たかし 産経新聞社正論調査室長兼月刊「正論」発行人。1989年産経新聞社入社。政治部で首相官邸、自民党、外務省などを担当。2005年7月からワシントン特派員。13年10月政治部長、16年10月編集局総務、18年7月から現職

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