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「表現の不自由展」擁護のメディアが報じないDHC韓国法人への脅迫


インターネット番組「真相深入り!虎ノ門ニュース」が韓国のメディアからバッシングを受けています。加えて、反日運動を扇動してきた学者らは番組批判だけでなく、番組を配信するDHCテレビジョンの親会社である化粧品会社ディーエイチシーの商品の「不買運動」を始め、同社の韓国法人「DHCコリア」は謝罪文を発表する事態に追い込まれました。韓国メディアは謝罪文については報じましたが、同法人が脅迫を受けていたことは触れませんでした。日本でも愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で企画展「表現の不自由展・その後」が脅迫などを受け中止となりました。朝日新聞などは言論の自由の後退につながりかねないとの憂慮を表明しましたが、「DHCコリア」に脅迫があったことには無関心のようです。

韓国内での「虎ノ門ニュース」批判は、中央日報系のケーブルテレビJTBCが皮切りでした。番組の出演者の発言が「嫌韓的」「歴史を歪曲している」というのです。

JTBCは左派テレビで、朴槿恵(パク・クネ)大統領の演説の多くは「秘線実勢(影の権力者)」で長年の友人の崔順実(チェ・スンシル)が直したものと“暴露”したことで知られています。

韓国紙・東亜日報も「『虎ノ門ニュース』は、右寄りの人々を出演させ、嫌韓、虚偽ニュースを流布している。産経新聞論説委員は14日、番組で『首相官邸関係者は世界中で韓国がなくて困る国は一つもないとはっきり言っている』と主張した」と報じました。名前には言及していませんでしたが、阿比留瑠比記者のことを指しているようです。

さらに、誠信女子大学の徐敬徳教授らは「#さよならDHC」なる不買運動を展開しています。

これを受け、「DHCコリア」は13日、「物議をかもしたことについて深く謝罪する」との声明文を出しました。

しかし、DHCテレビの山田晃社長が15日、「虎ノ門ニュース」に出演して説明したところによると、謝罪文は「本社がオーソライズしていない。先行して出された」そうです。

そのうえで、山田氏は韓国法人が謝罪を出さざるをえなかった状況について、次のように説明し、理解を求めました。

「(韓国法人社員を)『全員殺す』という脅迫電話が複数回あり、従業員は警察に保護されながら帰宅した。非常に追い込まれた状況であった。応援してくださっているみなさんから謝るのはいかがか、がんばれよという話もあったが、確かにそれもそうですけれども、非常に厳しい状況であったと。こういうことはやられてみないとわからないですが、『殺すぞ』などと言われますと胃が痛くなるなど嫌な思いをしますので、ここはご容赦お願いしたい」

そもそも、徐教授というのは、これまでも戦時中の朝鮮人徴用をめぐり、事実を歪曲した写真を米ニューヨークのタイムズスクエアの電光掲示板で大々的に流すなど、札付きの「反日運動家」として知られています。

朝日新聞などには、リベラル系文化人の活動が妨害されると大騒ぎしますが、保守系文化人らが似たような目に遭っても、関心を示さない「二重基準」があるようで、今回も同様の態度をとっています。

「あなたの意見には反対だ。だが、あなたがその主張を行う権利は、命をかけてでも守る」は、朝日新聞も好きなフランスの哲学者、ボルテールの有名な言葉です。「虎ノ門ニュース」にも出演するジャーナリストの有本香氏は夕刊フジのコラムで「(表現の不自由展の中止について)『表現の自由は何よりも大事だ!』と特大キャンペーンを張った朝日新聞が、近いうち必ずや、DHCを大絶賛する記事を書いてくれるに違いない」と、皮肉たっぷりに書きました。

ここでは朝日新聞などが報じないであろう山田社長の韓国メディア報道に対する見解全文を紹介します。

                 ◇
平素は、弊社制作・放送の番組をお楽しみくださり、誠にありがとうございます。去る8月10日より数日間、韓国の放送局「JTBC」はじめ複数の韓国メディアによって、弊社製作の番組について、「嫌韓的」「歴史を歪曲している」などの批難報道が繰り返されている件、同時に、韓国内でDHC商品への不買運動が展開されている件につきまして、弊社の見解を申し上げます。
弊社、株式会社DHCテレビジョンは、2015年、親会社である株式会社ディーエイチシーの提供を受け、「真相深入り! 虎ノ門ニュース」などのニュース解説・言論番組の配信を開始しました。配信開始から4年を経て、「虎ノ門ニュース」が、国内外から多くの視聴を得る番組に成長しましたことを大変ありがたく思うと共に、制作側の大きな励みとしております。
この放送事業は、平和な民主主義国・日本における、いっそう自由な言論空間を具現すべく、従来のメディア等が「タブー」としてきた事柄含め、多角的にニュースを論じることを旨としております。
当然のこととしまして、世界中の政治・経済、宗教など多岐にわたるトピックを扱う際、番組と出演者が、独自の見識、視点から、時折厳しく、内外の事象、人物へ批判を加える場面もあります。
今般、韓国のメディアから弊社の番組内容に対し、「嫌韓的」「歴史を歪曲している」などの批難が寄せられていますが、弊社としましては、番組内のニュース解説の日韓関係に関する言説は、事実にもとづいたものや正当な批評であり、すべて自由な言論の範囲内と考えております。韓国のメディア各社におかれましては、弊社番組内容のどこがどう「嫌韓的」か、どこがどう「歴史を歪曲」しているのかを、印象論ではなく、事実を示し具体的に指摘いただけましたら幸いです。
一方、番組内容と無関係なDHC商品について、韓国の誠信女子大学の徐敬徳教授を中心に、「#さよならDHC」なる不買運動が展開されていることは大変遺憾に存じます。

言うまでも有りませんが、韓国DHCが提供する商品やサービス、現地スタッフと、DHCテレビの番組内容とは直接何ら関係はありません。そうした常識を超えて、不買運動が展開されることは、「言論封殺」ではないかという恐れを禁じ得ません。
しかしながら、DHCグループは今後も、健全なビジネス環境の土壌となる「自由で公正、多様性を尊ぶ」社会の維持・発展に寄与すべく、自由な言論の場づくりを有意義と考え続けます。
その理念のもと、弊社DHCテレビジョンといたしましては、あらゆる圧力に屈することなく、自由な言論の空間をつくり守って参りたく存じます。今後とも何卒倍旧のご支援をお願い申し上げます

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著者略歴

  1. 有元隆志

    ありもと・たかし 産経新聞社正論調査室長兼月刊「正論」発行人。1989年産経新聞社入社。政治部で首相官邸、自民党、外務省などを担当。2005年7月からワシントン特派員。13年10月政治部長、16年10月編集局総務、18年7月から現職

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