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艦橋から

ペマちゃんに叱られたい

『犠牲者120万人 祖国を中国に奪われたチベット人が語る 侵略に気づいていない日本人』(ペマ・ギャルポ著、ハート出版)という重たい題名の本が今年初めに刊行され、出版社から送られてきた。しばらく放置していたが、本誌12月号の鼎談でペマ氏に登場いただくにあたり、意を決して本を開いてみた。
 開いてみると、予想したような悲惨な事例はわずかで、拍子抜けした。話は12歳だったペマ氏が1965年、脱出先のインドから埼玉・毛呂山町へ留学で来日するところから始まる。町の看板に漢字の多いことに驚き《私たちは裏切られたのではないか。中国人たちが周りにいるのではないか》と本気で思う。おせち料理が「残り物」ではないかと勘違いして抗議し、代わりに食べたラーメン・餃子に涙する…。そうした、今だから笑える話が満載なのだ。
 そして1960年代にはまだ残っていた日本の良さが失われてはいないか、日本人は自国の伝統文化に自信を持て、と訴えかけるのである。チベットの話というよりは、むしろ日本人論が中心になっていたりする。
 この本は題名と中身がねじれていて、もったいない気がする。仮に私が題を付けるとしたら『ペマちゃんに叱られる』とでもするところだ。そうでないと読者に手に取ってもらえまい。
 ところで本書では、チベット国旗をデザインしたのが日本人であったことが紹介されている。たしかに旭日旗の意匠が採り入れられたデザインだが、うかつにもこれまで気づかなかった。「ボーッと生きてんじゃねぇよ!」と言われてしまいそう。(編集者M)

そんなに怖い内容の本ではありません(本当)

日本との縁が感じられるチベットの旗(雪山獅子旗)

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