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「週刊正論」

ヤフー・LINE統合「“媚韓”は杞憂か」報道を考える

インターット大手のヤフーと通信アプリ大手のLINEの経営統合が今月18日に発表されました。すでに新聞やテレビで大きく報じられているように、統合が実現すれば、電子商取引や金融などで幅広いネットサービスを提供する巨大なプラットフォーマーが誕生することになります。米アマゾンやグーグルなど「GAFA」と呼ばれる世界の巨大なプラットフォーマーに対抗するためにも今後の展開が注目されます。「週刊正論」ではビジネスの世界とは角度の違う、ある記事に注目しました。それはインターネットの言論サイト「アゴラ」に同編集長の新田哲史氏が書いた19日配信の「ヤフー・LINE統合 ニュース市場の寡占と“媚韓”は杞憂か」という記事です。

ヤフー、LINEの統合は、ヤフーを展開するZホールディング(HD)の株式を4割超握るソフトバンクと、LINEの株式の7割超を握る韓国ネイバーが半分ずつ出資する共同出資会社を設立し、この会社がZHDの親会社となり、ZHDの傘下にヤフーとLINEが100%子会社となるという形態をとります。

新田氏はこう指摘します。
「ネトウヨが『韓国に日本のネットが支配されるぅ~』と騒ぐような陰謀論に組みするつもりは毛頭ないし、孫正義氏が韓国系日本人として不世出の起業家となった業績もリスペクトしているが、しかし、緊迫する日韓関係を踏まえれば懸念もある」


新田氏には「身の毛のよだつ」体験があるといいます。民進党代表だった蓮舫参院議員の台湾籍と日本国籍の「二重国籍」問題を追及したとき、普段はオリジナルの記事を作成しないヤフーニュースの編集部が、「蓮舫氏の言い分を垂れ流し、圧倒的な影響力を駆使」したことです。

新田氏はこう続けています。
「もちろん、戦時中のメディアのようにいたずらに好戦的な報道で日韓対立を煽るのは厳に慎むべきだが、しかし、各種世論調査でも韓国に厳しい意見が過去になく多数派を占め、文在寅政権に反発する素直な世論を受けた報道や論評まで『嫌韓』と切って捨てはしないか。ことさらに韓国に融和的な配信記事をトピックスに出したり、やたりに“媚韓”的な記事を書くオーサーをヤフーニュース個人やLINEニュースで積極的にプロモートしまいか」


月刊「正論」では、今年6月号で、白岩賢太・前総合オピニオンサイト「iRONNA」編集長(現在は大阪正論調査室)が「ヤフーニュースは左傾化してないか?」とのタイトルで論文を書いています。

このなかで白岩氏はヤフーニュースには左派リベラル出身の編集者が多いことを指摘しています。

「本稿執筆にあたり、iRONNA編集部はヤフーニュースの関係者を複数取材した。その結果、ヤフーニュース編集部のスタッフには新聞記者出身が多く在籍しており、その中心は朝日新聞や毎日新聞、東京新聞、大手通信社といった左派リベラル色の強いメディア出身者だったことが分かった。さらに、ヤフーニュースは西日本新聞、神奈川新聞と相互の人材交流も行っており、iRONNA編集部が取材した限り、保守系の産経新聞出身の編集者は1人しかいなかった」

「つまり日々の編集方針を決定する上で大きな影響力を持っているであろうマスコミ経験者の多くが、左派リベラル系メディアの出身者に偏っていたのである」

ヤフー側は「特定の政党などに偏ることなくニュースをお届けしています」との回答でした。ただ、ヤフーニュース関係者はiRONNA編集部にこう証言しています。

「最近の事例では、韓国に関するヘイトっぽい記事はなるべく扱わないようにしている。『朝日だから、産経だから』といった選別は絶対にやっていないが、担当編集者の色が反映されることは有り得る。ヤフーに限らずIT企業は伝統的にリベラルが強いので、その影響を受けている可能性はあるかもしれない」

ヤフーニュースはトップページに表示される8本のニュースを選ぶ基準について「公共性」と「社会的関心」を柱として掲げています。統合したヤフーとLINEがどのようなニュースを配信していくか。ヤフーが「公共性」を掲げるならば、ニュースの取捨選択に偏りがあってはなりません。両社のニュース事業がどのようになるか、監視していきたいと思います。

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