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艦橋から

暗殺教室

 風邪で倒れて寝正月とはいえ、延々寝ているのも退屈なのでマンガ『暗殺教室』(松井優征著、集英社、全21巻)を借りてきた。エリート私立中学校の落ちこぼれ学級・3年E組の生徒たちが、そう簡単には殺せそうにない教師「殺せんせー」を1年がかりで暗殺するという物語だ。
 不思議なことに、生徒たちには暗殺の技術以上に、学校での各教科の内容が教え込まれていく。例えば、理科の得意な生徒に対しては「相手に毒を盛るためには、もっと国語力が必要ですよ」といった具合に。結果、生徒たちの学力はグングン伸びていく。
 暗殺手段は1つだけではダメで第2の刃(やいば)を持つ必要がある。人それぞれの暗殺の仕方があっていい。諸芸に通じているほどに暗殺の幅は広がる…ということが楽しく分からされていく。AI兵器や宇宙の軍事利用の話も興味深い。
 かつて本誌書評欄で《「頭の悪いヤツは強くなれない」との空手指導者の言に納得させられたことがある》と書いたことがあるが(2017年1月号)、頭が悪くては暗殺はできない、暗殺にも一般教養が必要だということが、面白く示されているのだ。なんだか雑誌編集作業にも通じるものがあり、参考になる。
 これほど印象に残ったマンガは学生時代に読んだ、傭兵部隊を描いた『エリア88』(新谷かおる著、小学館、全23巻)以来だった。読者の皆様には『暗殺教室』の1巻だけでも読んでみることをお勧めしたい。まあ、そこまで行けばもう全巻読まずにはいられないだろう。これぞまさに「一巻の終わり」。(編集者M、この項続く)


 15巻までの感想。小泉元首相の言葉を借りるなら「痛みに耐えてよく頑張った! 感動した!」

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