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艦橋から

見よ信州人の愛国心

 昨年、亡くなった内田康夫先生の隠れた名作『「信濃の国」殺人事件』(講談社文庫・光文社文庫・徳間文庫)で描かれているように戦後まもない頃、長野県は南北2つに分裂しそうになった。県議会で分県議案が可決寸前となった時、議場を取り囲んだ県民が県歌「信濃の国」を大合唱して分県を阻止した、という伝説が残る。県歌は長野県の象徴であり長野県民統合の象徴なのだ。
「そんなことがあり得るのか。だいたい、県歌なんて誰も知らないんじゃないのか」と思った読者の皆様、信州では事情が異なるのだ(※なお当地の、特に県南部の人は「長野県」とは言いたがらない。なので当地の国立大学は「信州大学」、地元紙は「信濃毎日新聞」だったりする)。4年前に長野県が調査をしたことがあるが、県民の約2割が県歌を「6番まで全部歌える」と回答。1番に限れば県民の8割近くが「歌える」と答えている。
「信濃の国」は明治時代につくられた歌で、歌詞は文語で格調高く、メロディーも勇壮で、曲調の変わる4番は優雅な調べだ。それだけに多くの県民に親しまれており、サッカーJ1松本山雅が勝てばもちろん、応援団はスタンドで大合唱。長野冬季五輪の開閉会式では日本選手団の入場行進で「信濃の国」が流れた。
 日本一有名な県歌だけあって、たいていのカラオケにもこの曲が入っており、私もよく歌う。時々「長い!」といわれて演奏を止められるが大丈夫。ちゃんと6番まで歌詞を覚えているので、演奏なしでも歌い切ってしまう。これで私も立派な信州人(静岡出身ですが)。(編集者M)


 美ヶ原から八ヶ岳を望む。この山々を境に、長野県は南北に分県されそうになった

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