THE 正論,  the seiron, THE SEIRON, THE正論

日本を正す!

MENU

【仕事をしないなら国会議員は歳費を削減せよ】

武漢ウイルスの集団感染を招きやすい密閉、密集、密接の三つの「密」に加え、ネット上では「No!集近閉(シュー・キン・ペイ)」という標語が登場しています。「大勢がいる密『集』場所、間『近』で会話する密接場面」、「換気の悪い密『閉』空間」を避けようという意味です。この「No!集近閉」と程遠いのが国会ではないでしょうか。マスクをする、席の間隔を広くするなどの工夫はしていますが、多くの議員が密閉空間に集まっています。そこで武漢ウイルス問題を話し合っているかと思いきや、4月1日の参院決算委員会では野党議員が森友学園をめぐる公文書改ざん問題を取り上げていました。野党議員は森友問題の追及にこだわっていますが、ひっ迫する武漢ウイルス問題とどちらが重要であるかは言うまでもないでしょう。不要不急のテーマは避けてもらいたいものです。

1日の自民党と立憲民主党の国対委員長会談では、国会を休会することなく、「いつでもどんなことでも審議ができる態勢をとっておこう」(自民党の森山裕国対委員長)ということになりました。そうであるならば、3月25日の政府・与党が野党の提案を聞く連絡協議会で、日本維新の会が「身を切る改革」として提案した「国会議員歳費2割カット」を取り上げてほしいと思います。維新の会は国会議員の給与にあたる歳費削減によって「終息と復興への覚悟を示す」ことを主張しました。

ところが、いまのところ賛同する声は広がっていません。巷では、自粛の影響で売り上げの大幅低下や収入減、あるいは失業し、日常生活の維持が困難になっている人たちが相次いでいるにもかかわらず、国会議員にはどこまでそのひっ迫感が伝わっているのでしょうか。

2011年の東日本大震災、東京電力福島第一原発事故のときは2か月後の5月に当時の菅直人首相が記者会見し、「責任者として、事故を防げなかったことを国民のみなさんにおわびし、事故収束のメドがつくまで、6月から首相の歳費を返上する。議員歳費は他の議員と同様、一部を返上したうえで同じように受け取らせていただき、首相として上乗せされた歳費は、月々のものもボーナスも全額返上したい」と述べました。もっとも、菅首相は9月はじめに退陣したので、歳費返上といっても数カ月に過ぎませんでしたが。

歳費削減をめぐっては、公明党が昨年の参院選で10%削減を打ち出しました。消費税率10%への引き上げに理解を求めるためで、通常国会での法案提出を検討しているとも報じられていました。対する自民党は参院選で議員数が3人増えたことで参院議員が月7万7000円の歳費を自主返納するための法改正を行ったこともあり、これ以上の削減には消極的です。国会議員の歳費は月129万4000円です。10%なら月13万円減、20%なら月26万円減となります。歳費とは別に「文書通信交通滞在費」として100万円も毎月支給されます。

歳費削減は、ややもすればポピュリスト的な政策ですが、国会が相応の結果を出していれば歳費のあり方を問題視する声はそれほど大きくなりません。国難の時の国会議員として、各議員は何をすべきか自問自答してもらいたいです。

国会の現状については、元参院議員で慶応大学教授の松井孝治氏が正論5月号で「政策論争できない国会を改める時だ」と訴えています。ぜひお読みください。

外出を控えておられる方に、月刊「正論」を直接ご自宅へお届けします。産経新聞「正論調査室販売部」 まで、下記のいずれかの方法でお問い合わせください。
①TEL 03-3243-8469(平日午前10時~午後6時)
②FAX 03-3241-4281(ご希望の発売号と部数を明記してください)
③MAIL seironhanbai@sankei.co.jp(ご希望の発売号と部数を明記してください)
送料無料。発送の際に雑誌代分(900円)の郵便振り込み用紙を同封させていただきます。振込手数料は、お客様のご負担になります。

または富士山マガジン、auブックパスまで。

▼富士山マガジン(デジタル版あります)

https://www.fujisan.co.jp/product/1482/

▼auブックパスまで(デジタル版あります)

https://bookpass.auone.jp/pack/detail/?iid=LT000128940001057601

タグ

閉じる