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「週刊正論」

安倍首相にプロンプターはいらない

安倍晋三首相は4月30日、令和2年度補正予算成立および緊急事態宣言の延長を受けて、首相官邸で記者団を前に見解を表明しました。これまでの記者会見とは違って、手元にはプロンプターは設置されず、首相は原稿を読まずにテレビカメラの向こうにいる国民に向かって「5月7日から、かつての日常に戻ることは困難と考えます。ある程度の持久戦は、覚悟しなければならない。率直に、そう申し上げなければならないと思います」と語りかけました。

かねてより、首相会見にはプロンプターは必要ないと思っていました。プロンプターとは透明なパネルに文字を映し出す装置のことです。演台の左右に設置されており、首相は左右に体を動かし、画面に映し出された原稿をみます。原稿を見るため、視線を下に向けることなく、カメラ目線で前を向かって話すことができます。

ブッシュ米元大統領もプロンプターを使っていました。そのブッシュ氏が「自分の言葉」を取り戻したのは、2001年の米中枢同時テロでした。事件後、初めてニューヨークを訪れた際、倒壊した建物の瓦礫の中で右手に携帯拡声器を持ち、左手を地元ニューヨークの消防士の肩にかけ、「あなた方の頑張りは誇り高く、感謝する」と消防士、救急隊員、警察官らを激励するとともに「ビルを倒壊させた者たちは、間もなくわれわれの声を聞くことになる」と言い切りました。もちろんプロンプターなしでした。


この言葉に不眠不休で困難な活動を強いられていた救助隊員や消防士らからは大きな歓声と「USA! USA!」のシュプレヒコールがわき起こり、星条旗が打ち振られました。ブッシュ氏はテロが起きたとき、安全の理由から直ちにワシントンに戻らなかったため批判を浴びましたが、この発言で国民を一つにまとめ支持されました。

左右に設置されたプロンプターに頼ると、どうしてもモニターに映し出された原稿に目が向きます。間違いのないよう発言をするためにときに必要ですが、会見のときは誰に向かって話しているのかわかりません。安倍首相は今回のように、プロンプターなしでも十分に自分の言葉で国民に訴えかけることができます。武漢ウイルスの感染拡大を防ぐため先頭に立って指導力を発揮することを求められているだけに、安倍首相が自分の言葉で語ることはこれまでになく重要になっているといえます。

本日発売の月刊「正論」6月号では、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が「安倍首相よ 自信を持って歩め」と題した論文で、「首相よ、自信を持て。年来思い描いてきた国家像の構築に向けて歩み続けよ」と激励しています。ぜひお読みください。

30日の首相発言は以下の通りです。

「先ほど、事業規模117兆円、過去最大の補正予算が成立いたしました。早期成立に御協力いただいた全ての与野党の議員の皆様に本当に感謝申し上げたいと思います。早速、明日から中小企業・小規模事業者の皆様に最大200万円の現金をお届けする持続化給付金の受付がスタートいたします。最速で、最も早い方で、5月8日からスピード感を持って、そして使い道に制限のないこの現金をお届けいたします。

また、実質無利子・無担保、元本返済最大5年間据置きの融資を、お近くの地方銀行や信金、信組で受けられるようになります。また、税金や社会保険料の納付が猶予されます。本当に今、この厳しい状況の中で歯を食いしばって頑張っておられる皆様へのこうした支援を一日も早くお届けし、事業や雇用を必ずや守り抜いていきたいと考えています。

緊急事態宣言を発出してから、約3週間が経過いたしました。この間、国民の皆様には、外出を控えていただいたり、あるいは自宅での勤務を継続していただいたり、様々な御協力をいただいています

また、学校の休業により子供たちは、友達と一緒に勉強したり遊んだり、共に過ごす大切な時間を失い、また、お父さん、お母さんにも本当に御負担をお掛けしております。このように、本当に様々な御協力をいただいておりますことに、衷心から御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。

5連休が始まります。普通であれば、皆が楽しみにしているゴールデンウィークではありますが、今緩んでしまっては、これまでの努力が無駄になってしまいます。自分自身を守るため、愛する人を守るために、どうか外出を控えていただきたいと思います。

5月6日までの緊急事態宣言、その後の対応につきましては、専門家の皆様に様々なデータについて見極めていただき、最終的に判断していくことになりますが、現下の大変過酷な医療現場、そして今この時も一人でも多くの命を救うために本当に尽力していただいている医療従事者の皆様の負担を考えると、現状は大変厳しいと認識をしております。

5月7日から、かつての日常に戻ることは困難と考えます。ある程度の持久戦は、覚悟しなければならない。率直に、そう申し上げなければならないと思います。その中で、全ての国民の皆様と一体となってこの困難を乗り越えていくため、この補正予算による、一人一律10万円の給付をお届けいたします。一日も早く、お届けしていくために、地方自治体の皆様の御協力をいただきながら、全力で取り組んでまいります。

この事業規模117兆円の補正予算をフル活用して、家計や生活を、そして事業や雇用を下支えしてこの国難とも言える困難な状況を国民の皆様と共に乗り越えていきたいと思います。そのために、あらゆる手段を尽くしていく決意であります。」


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